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蝶になったり、トンボになったり

 

 

 

虫とりをするにはまだ早い4月。

どうしようかねえと先生たちが話し合い、

ろう児にぴったりの楽しみ方を思いつきました。

虫の手話とペインティングを組み合わせたデフアートです。

 

手の甲を黄色や緑、黒や水色にペイントして、

蝶やトンボの手話を表して、先生たちが虫に扮します。

 

 「さあ、虫とりに行こう!」

 

子どもたちは大喜び。

お手製虫とり網を掴んで、校庭に飛び出します。

ヒラヒラと舞って移動する蝶の先生を追いかけ、

芝生にしゃがみこんで、バッタの手話で跳躍する先生を捕まえ、

鎌を動かし虫とり網から逃げようとする、カマキリの先生と複数で攻防します。

 

午後は選手交代、子どもたちが虫になり、先生たちが虫とり役です。

先生たちの動きを思い出しながら、蝶やバッタ、トンボや蜘蛛になって、

つかまらないよう、逃げ回ります。

 

「ずっとチョウチョなのも飽きちゃったな」

そんな時は、黄色から黒に塗り替えて

手話を変えると、蝶から蜘蛛に変身できます。 

蜘蛛になったとたん、なんだか顔も強そうな表情になりました。

芝生のどこかに先生が置いた、白い毛糸の蜘蛛の巣を見つけ出し、

その上で獲物を待ち構えます。

 

最後はみんなで、それぞれの虫の手話をしながらかけっこでおしまい。

 

本物の虫はいなかったはずなのに、目をつぶると

色とりどりの虫たちが飛び交う校庭が浮かんできます。